2011年度 アカガエル産卵前線
2011年シーズン(2010年11月~2011年5月)
更新日:2011/05/01
ほぼ2ヶ月ぶりの更新です。ご承知のように3月11日に発生した巨大地震と大津波によって、東日本では未曾有の被害が出ました。お亡くなりになった方々に哀悼の意を表すとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。大震災の影響で、カエル探偵団の活動もしばらく停止を余儀なくされました。アカガエル前線の情報も極端に減り、更新作業が出来ませんでした。5月に入りましたので、カエル探偵団の活動も再開するとになりました。
さて、前線ですが、残念ながらまさにちょうどアカガエルが北関東から東北にかけての地域で産卵する時期に大震災が発生し、情報がほとんどありません。人的被害もさることながら、太平洋側の低地では両生類を含め、水田の生物は壊滅的な影響を受けただろうと推測されます。今後、田植えが出来ない地域も多数あることから、さらなる影響の拡大が懸念されます。
3月27日、28日にエゾアカガエルの産卵が帯広と札幌で相次いで確認されました。例年とそれほど変わりありません。これで昨年12月3日に四国、同月4日にやんばるで始まった日本全国アカガエル産卵前線も終了と言うことになります。情報を提供いただいたすべての皆さんに感謝申し上げます。
更新日:2011/03/02
3月に入りました。まだ寒さが戻るようですが、これからどんどん暖かくなってくことでしょう。アカガエル前線も活発になってきました。前回の更新から21件の情報が寄せられています。情報をお寄せいただいた皆様にお礼申し上げます。前線の状況を簡単にご紹介すると、ヤマアカガエルは栃木県那須郡まで北上し、日本海側でも兵庫県豊岡市から報告がありました。ニホンアカガエルは茨城県常陸大宮市まで北上しました。関東以南の太平洋側では平地はほぼ産卵が終わり、標高の高い所を残すだけになっています。関東から北や日本海側はこれから本格的なアカガエルのシーズンになります。
更新日:2011/02/19
前回からの9日経ちました。この間、一般からの情報提供も含め、全部で19件の報告がありました。先週全国的に雨が降ったお陰で、アカガエル前線は大きく動いたようです。情報をお寄せいただいた皆様にお礼申し上げます。前線の状況を簡単にご紹介すると、ヤマアカガエルは群馬県桐生市まで北上し、日本海側でも島根県雲南市から報告がありました。ニホンアカガエルは埼玉県加治丘陵や所沢市まで北上しました。この他にも九州から関東地方までの広い範囲で、両種の産卵が報告されています。もう、関東以西はアカガエルの産卵が始まったと考えて良いでしょう。
更新日:2011/02/10
2月最初の更新です。前回からの10日間で9カ所*の産卵が報告されました。いよいよ前線が活発になってきたようです。ヤマアカガエルは東京都八王子市から報告がありました。ただし、1卵塊だけでその後産卵がないので、例外的なモノのようです。一方、山梨県や伊豆半島では複数の場所から報告されていますから、この辺りまで前線が来ているのでしょう。ニホンアカガエルは、瀬戸内海側から3地点報告されたのと、千葉県の東京湾沿いからも産卵情報がありました。間が抜けているので、どの辺りまで進んでいるのかはハッキリしません。何れにしても、すでに十分に気温が上昇していますから、まとまった雨が降ればどちらのアカガエルも一気に北上しそうです。あるいは、今週末に太平洋側ではかなりの降雪がありそうですので、それが溶け出すと進むかも知れません。
更新日:2011/01/31
1月に入って2回目の更新なのですが、1週間前と変化がありませんでした。変化がないのに更新するのは初めてのことかもしれません。今シーズンは例年とは異なり、1月に入って、アカガエルの産卵情報がほとんど届きません。皆さんもご承知のように強い冬型が続いているせいです。1月が終わった段階で、ニホンアカガエル2カ所、ヤマアカガエル7カ所に留まるというのは、2006年シーズンと並んで過去最低です。しかし、カエルたちは地中で今か今かと出番を待っている状態です。これから2月に入り、まとまった雨が降れば一気に動き出す可能性が高そうです。なお、前回の更新で熊本市の印がヤマアカガエルになっていました。ニホンアカガエルの誤りですので、訂正してお詫びいたします。
更新日:2011/01/23
2011年になって初めての更新です。あけましておめでとうも言えないくらい日が経ってしまいました。実は、届く情報が少ないため、待っているうちに更新のタイミングを逃してしまいました。前回の更新から1ヶ月近く経つのですが、新たに増えたのは4カ所に留まりました。ニホンアカガエル2件、ヤマアカガエル3件です。ニホンアカガエルの北上はありませんでしたが、ヤマアカガエルは埼玉県まで北上しました。ただ、これは例外かもしれません。南関東のほとんどではまだ産卵の気配がないようです。今シーズンは冬型の気候が強く、日本海側で雪、太平洋側で乾燥した晴天が続いています。1月は太平洋側の温暖な地域から産卵が始まるのですが、そうした地域でも、寒さに加え、雨が降らないためにアカガエルが移動できずに産卵が遅れている可能性が高そうです。まとまった雨が降れば一気に動き出すかもしれません。なお、今回の更新から同じ場所でヤマアカガエルとニホンアカガエルが報告された場合には記号を変えることにしました。アカガエルの情報ですが、区別し易くするために青色を使いました。
更新日:2010/12/27
前回の更新から2週間近く経ちました。今回は愛媛県と和歌山県からヤマアカガエルの産卵情報が届きました。これらの地域は例年12月の産卵ですので、今年もほぼ同じと言えそうです。
更新日:2010/12/15
今シーズンのスタートから10日経ちました。この間、8日に奄美大島からリュウキュウアカガエルの産卵情報が届きました。昨年と比較するとやや遅いのですが、概ね例年通りと言えそうです。これで、南西諸島の大きな島でのアカガエル産卵が完了しましたので、いよいよ前線は九州、本州に上陸するとになります。これからも海岸沿いの暖かい地方では、年内にアカガエルの産卵が確認されるかも知れません。
カエル探偵団の団員以外で2013年度アカガエル産卵前線にご協力いただいた個人・団体(順不同)
四国自然史科学研究センター様、りいのすけ様、Frogs Noise様、塩じー様、どてっこ通信様、野山であそぼっ様