アカガエル産卵前線って?

アカガエルの仲間(リュウキュウアカガエル、ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、エゾアカガエル)は、春がくると一番先に産卵するカエルです。
このプロジェクトは、各地でその年初めてのアカガエルの産卵を報告するというものです。カエル探偵団では1999年から毎年実施しています。春の訪れとともに南から北へ進むアカガエルたちの「産卵前線」の様子を桜前線のように追いかけます。

 

2022年シーズン(2021年11月〜2022年5月)のアカガエル前線、産卵中!

akaichiban2022

 

調査の方法・参加の仕方

アカガエルの卵塊(卵のかたまり)を見つけたら、以下のことを教えて下さい。

連絡先:fukuyama(あ)econ.keio.ac.jp  (”@”を(あ)に変えています)

  • 見つけた月日
  • アカガエルの種類
  • 見つけた場所の住所(できれば詳しくお願いします。webでは市町村まで公開し、詳細は非公開で保存します)
  • 場所の3次メッシュ(詳しくは以下の"3次メッシュの調べ方"をご参照下さい。めんどうでしたらなくても構いません)
  • 卵塊数(1個、数個、多数のどれか)
  • 場所の状態(水田、ため池、側溝、湿地など)

3次メッシュの調べ方

カエル探偵団では卵塊の場所を3次メッシュ(基準地域メッシュ)として記録しています。

メッシュコードを調べるのが面倒な場合は、番地までの住所をお書き頂けばこちらで調べます。なお、3次メッシュの記録は将来のための保存用であり、情報提供者の同意がない限り、一般だけでなく団員にも非公開です。

 

調査の時の注意事項

  • カエルに迷惑をかけないようにしましょう(観察後はもとの場所へ戻そう)。
  • 立入禁止や私有地に入らないようにしましょう。

アカガエル産卵前線のカエルたち

アカガエルの仲間は姿形がよく似ていますが、地域によって種類が違います。

||注意|| タゴガエルの仲間

アカガエルの仲間であり、姿もとても良く似ていますが、産卵時期・産卵場所・卵塊の形が上記のアカガエルと全く異なります。そのため、アカガエル産卵前線の対象種としていません。

アカガエル卵塊の見分け方

アカガエルの産卵の特徴
    ●早春に水たまりや浅い池に産卵します。
    ●数百から千個以上の卵が球状にまとまった卵塊を産卵します。
卵塊を見つけた地域で見分ける
    ●リュウキュウアカガエル--- 沖縄県沖縄島、久米島
    ●アマミアカガエル--- 鹿児島県奄美大島、徳之島、加計呂麻島
    ●エゾアカガエル--- 北海道
    ●ツシマアカガエルとチョウセンヤマアカガエル--- どちらも長崎県対馬
    →ツシマアカの卵塊は、チョウセンヤマアカに比べてかなり小さめです。

● ニホンアカガエル・ヤマアカガエル

どちらも本州・四国・九州に分布し同所的に生息していることが多いです。また全く同じ場所に産卵することもあります。そのため卵塊を見分けるのが難しい場合があります。そんな時は...
  • 場所で見分ける
      ●佐渡島にいるのはヤマアカです。隠岐諸島と屋久島にいるのはニホンアカです。
      ●青森県、山梨県、長野県にはニホンアカは生息していません。  
      ●一般的に、ヤマアカの方が山地や標高の高い場所にいます。
  • 親を探す
      ●卵塊を見つけた水場の近くを探してみましょう。水の中や岸、水底や堆積物、卵塊の下などにいることがあります。
      ●繁殖活動はだいたい夜間に行われますが、夕方や早朝、または活動が最も活発な時期には昼間でも繁殖している現場を見られることがあります。
  • 近所の人に聞いてみる
      ●公園や観察センター、観察しに来た人に聞いてみると教えてくれることもあります。
  • 卵塊を触ってみる
      ●産卵1〜3日後くらいの十分に吸水した卵塊がおすすめです。産卵から1週間以上経って卵の発生がかなり進んでしまうと、卵塊のゼリーがボロボロになったり汚れたりするので、卵塊での区別はしにくいです。
      ●ニホンアカガエルの卵塊は、手や網ですくった時、形があまり崩れにくいです。ヤマアカはでろんと流れ落ちるように形が崩れます。
      ●手で触った時、手に何かぬるっとしたものが残るような感じがすると、だいたいヤマアカガエルです。
  • オタマジャクシの違い
      ●背中に2つ点のような模様があるものは、ニホンアカガエルです。ただし、この点がないニホンアカガエルのオタマジャクシもいます。