タゴガエル 

アカガエル科 アカガエル属 Rana tagoi tagoi Okada, 1928

 

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オス、栃木県

 
卵 ・ オタマ    鳴 き 声    文献 ・ 資料     写 真  

  体は比較的太く、頭が幅広く短いカエルです。みずかきの発達が悪く、指と指の間は深く切れこんでいます。背側線と呼ばれる縞模様は眼の後ろでまっすぐ後方に伸びずに、いったん鼓膜の後ろで外側に曲がります。背面は滑ら。上唇やのどから胸にかけて細かく黒い斑点が多数あり、これがヤマアカガエルとの識別点です。

分布

 本州、四国、九州

生態

 林床で昆虫や陸貝などを食べて生活しているようです。他のアカガエルよりも山地生が強く、かなり高い山脈などにも分布しています。山歩きであまり跳ねない小さなアカガエルを見かけたら、タゴガエルであることが多いです。

生息場所

 おもに山地の林床。標高2000m以上の高地にも生息します。地方によっては低地や丘陵地帯にも生息。

繁殖

  小さな渓流の縁にある岩のすき間や、地下をゆるく流れる伏流水中に、少数の大きな卵を産むという変わった繁殖習性をもちます。繁殖期は3~6月下旬頃であるが、10月や1~2月に産卵するという報告もあります。オタマジャクシは白っぽく、餌を食べなくても卵黄を消費するだけで変態して子ガエルになることができます。

大きさ・色

 成体の体長は30~58mmで、雌雄間に差がありません。繁殖期には体側の皮膚がたるんでいることが多いようです。

保全情報

  • -

各県のレッドデータと保全情報

各県のレッドリストカテゴリーは、制定当時の環境省カテゴリーと同等の場合はそのままのカテゴリー名で書いています。
○はその県に生息している、---は生息していないことを示します。
*は、県独自カテゴリーを示します。

    カテゴリ   その他
北海道    ---  
青森県    ○  
岩手県    ○  
宮城県   カテゴリーなし(2001) → カテゴリーなし(2013) → カテゴリーなし(2016) → 準絶滅危惧(2021)  
秋田県    ○  
山形県    ○  
福島県    ○  
茨城県   希少種(2000) → 準絶滅危惧(2016)  
栃木県    ○  
群馬県   注目*(2002) → ○(2012)  
埼玉県   希少種(1996) → 準絶滅危惧(2002) → 準絶滅危惧(2008) → 情報不足(2018)  
千葉県   絶滅危惧IB類(2000) → 絶滅危惧IB類(2006) → 絶滅危惧IB類(2011) → 絶滅危惧IB類(2019)   県独自のカテゴリ 
東京都(区部)    ---  
東京都(北多摩)    ---  
東京都(南多摩)   B(危急種)*(1998) → 絶滅危惧II類(2010) → 絶滅危惧II類(2021)  
東京都(西多摩)   C(希少種)*(1998) → 準絶滅危惧(2010) → 準絶滅危惧(2021)  
東京都(本土部)   準絶滅危惧(2021)  
神奈川県   健在種*(1995) → カテゴリーなし(2018)  
新潟県    ○  
富山県    ○  
石川県    ○  
福井県    ○  
山梨県    ○  
長野県    ○  
岐阜県    ○  
静岡県   カテゴリーなし(2004) → 要注目種*(2019)   
愛知県    ○  
三重県    ○  
滋賀県   要注目種(2000) → 要注目種(2005) → 要注目種(2010) → 要注目種(2015) → 要注目種(2020)  
京都府    ○  
大阪府    ○  
兵庫県   希少種*(1997) → 準絶滅危惧(2003) → 準絶滅危惧(2017)   *存続基盤が脆弱な種
奈良県    ○  
和歌山県    ○  
鳥取県    ○  
島根県   カテゴリーなし(1997) → 準絶滅危惧(2004) → 準絶滅危惧(2014)   
岡山県   希少種*(2003) → 留意(2009) → 準絶滅危惧(2020)    *種として元々の個体数を考慮する種
広島県    ○  
山口県    ○  
徳島県    ○  
香川県    ○  
愛媛県    ○  
高知県    ○  
福岡県    ○  
佐賀県   情報不足(2003)   
長崎県    ○  
熊本県   カテゴリーなし(1998) → 準絶滅危惧(2004) → 準絶滅危惧(2009) → 準絶滅危惧(2014) → 準絶滅危惧(2019)  
大分県    ○  
宮崎県    ○  
鹿児島県    ○  
沖縄県    ---  

ハペ文化

地方名

-

ハペ文化

-

その他

タゴとは両生類学者田子勝弥氏に献上したために付けられました。

 

文献・資料

書籍

  • 日本爬虫両類類学会編, 2021, 新日本両生爬虫類図鑑, サンライズ出版株式会社
  • 関慎太郎, 2021, 野外観察のための日本産両生類図鑑  第3版, 緑書房, 東京
  • カエル探偵団編, 2020, 見つけて検索!日本のカエルフィールドガイド, 文一総合出版, 東京
  • 松井正文・前田憲男, 2018, 日本産カエル大鑑, 文一総合出版, 東京
  • 松井正文, 2016, ネイチャーウォッチングガイドブック日本のカエル, 誠文堂新光社, 東京
  • 関慎太郎, 2016, 野外観察のための日本産両生類図鑑, 緑書房, 東京
  • 内山りゅう・前田憲男・沼田研児・関慎太郎, 2002, 決定版日本の爬虫両生類, 平凡社, 東京
  • 前田憲男・松井正文, 1999, 改訂版日本カエル図鑑, 文一総合出版, 東京

学術論文

著者, 発行年, 論文タイトル, ジャーナル名, 巻号, ページ

原記載(1928年)

  • Okada, Y. 1928. Notes on Japanese frogs. Annotationes Zoologicae Japonenses/ Nihon dōbutsugaku ihō. Tokyo 11: 269–277.

最新記載(1988年)

  • Shibata, Y. 1988. The type localities of three subspecies of a Japanese Brown Frog, Rana tagoi Okada (Amphibia: Ranidae). Bulletin of the Osaka Museum of Natural History 43: 43–46.

ウェブ・メディアなど

  • ウェブ名称など, URL
  • 新聞など媒体名, 発行年月日, 記事見出し, (URL)

その他

  • その他